思いつくままに (団長就任挨拶にかえて)

Post date: Oct 14, 2012 4:42:12 PM

思いつくままに (団長就任挨拶にかえて)

フルート(K.T)

定期総会にて思いもかけず団長に推され、いささか当惑気味の日々を送っております。

そして以下は私なりに日頃、漠然と思いあるいは気にかかっていたものをまとめたもの

ですが、これはあくまでも私の個人的な意見です。団としては様々な案件を皆さんと協議

して決定して行きたいと思います。

◎ 成田フィル規約から

本団は、クラシック音楽を中心としたオーケストラ活動を通じて団員相互の交流、親睦を

図り、発表の場を通じて地域の音楽普及と啓蒙を図りクラシック音楽の愛好者層を増し、

平和な潤いのある生活が満ち溢れることを願う団体である。(総則第2条から)

◎ 夢

国際都市にふさわしい、日本一の、否、世界一のアマチュアオーケストラへ。

ベルリンフィルやウィーンフィルも真っ青。N響など眼中にないまでに。

私たちは年1回定期に向けて同じフレーズを何回演奏(練習)するでしょうか。

恐らく忙しいプロの何倍もの頻度で作曲者の意図を体験できることでしょう。

これはアマチュア演奏家の特権であり、ひょっとすると曲の理解や演奏の深度で、いわ

ゆるプロを凌駕することが可能でしょう。ミューズの女神は思わぬところで微笑んでくれる

ものです。

個人的な、しかも極論ですが、人の琴線に触れる場では、プロやアマというものはいない

のです。真の音楽家かそうでないかの区別があるだけだと思っております。そして私達アマ

チュアでも真の音楽家をめざすことは、気持ちの上では何の障害もない筈ですし、なんと素

晴らしいことでしょうか。

◎ 強固な組織体作り。

成田フィルは組織体としても、団員数においても、まだまだ脆弱であるといわざるをえませ

ん。組織を強固にし発展させるためにはあらゆる面での透明性が必要です。よくいわれると

ころのホウレンソウの徹底。どのような取り組みをするにせよ執行部(内)と団員一人一人の

温度差をなくすことが必要でしょう。

只なんとなく団員であるということでなく、成フィルの一員としての自覚と誇りを持てるような

団でありたいですね。団員一人一人が音楽する喜びをもちながら、一人一人が積極的に、与

えられた団の役割を担っていくことが求められているのだと思います。

あくまでも、私たちは音楽活動をするために成フィルの団員である、ことが前提ですが、単

なる仲よしクラブでは無く、言説と行動に責任と自覚を持ち、互いを尊重し切磋琢磨しあう風

土作りが必要でしょう。そのためには誤解、偏見、独善論、感情論から脱皮し、批判ではなく

建設的意見を団の運営に反映させていきましょう。

◎ 和を以って貴しとなす

もとより人二人でさえ真の理解を共有することは難しい上に、多数の人が集えば、その人数

だけの様々な考え方、感じ方、があって当然といえば当然でしょう。先の項目でもふれました

が、それら異なる意見を排除するのでなく、真の民主的手法が常にもとめられているのだと

思います。

聖徳太子や明治天皇(政府)の知恵にあやかるつもりで、煩瑣ですが17条憲法と五箇条の

ご誓文を下記に引用しました。17条憲法は原文そのままではありません。暇なときご覧になり

参考にしていただければ幸甚です。

問題は、昔も今も、あちらでもこちらでも、同じ所にあるなあと実感します。

十七条憲法

一条 和を以って貴しと為し,さかうること無きを宗とせよ。

二条 篤く三宝を敬え。三宝とは仏・法・僧なり。

三条 詔(みことのり)を承りては必ず謹め。

四条 群卿百寮、礼を以って本と為よ。

五条 「アジワイムサボリ」を絶ち、欲を捨てて、明らかに訴訟(うったえ)をさだめよ。

六条 悪を懲らし善を勧るは古の良典なり。

七条 人各任有り、掌(つかさど)ること宜しくみだれざるべし。

八条 群卿百寮、早く朝(まい)りおそく、退でよ。

九条 信は是れ義の本なり。事毎に信あれ。

十条 「ココロノイカリ」を絶ち、「オモテノイカリ」を棄て、人の違いを怒らざれ。

十一条 功過を明察(あきらか)にし、賞罰を必ず当てよ。

十二条 国司・国造、百姓に「オサメル」ことなかれ。

十三条 諸(もろもろ)の任せる官者(つかさびと)、同じく職掌(つかさごと)を知れ。

十四条 群卿百寮、「ウラヤミネタム」あること無かれ。

十五条 私を背きて公に向くは、是れ臣の道なり。

十六条 民を使うに時を以ってするは、古の良典なり。

十七条 大事を独り断(さだ)むべからず。必ず衆と与(とも)に宜しく論(あげつら)ふべし。

五箇条のご誓文

一、 広ク会議ヲ興シ万機公論ニ決スヘシ

一、上下心ヲ一ニシテ盛ニ経綸ヲ行フヘシ

一、官武一途庶民ニ至ル迄各其志ヲ遂ケ人心ヲシテ倦マサラシメンコトヲ要ス

一、旧来ノ陋習ヲ破リ天地ノ公道ニ基クヘシ

一、智識ヲ世界ニ求メ大ニ皇基ヲ振興スヘシ我国未曽有ノ変革ヲ為ントシ、朕躬ヲ以テ

衆ニ先シ、天地神明ニ誓ヒ、大ニ斯国是ヲ定メ、万民保全ノ道ヲ立ントス。衆亦此旨趣ニ

基キ協心努力セヨ

◎ 活力ある体質作り

団員数を増やすためにも、地域の中でもっともっと認知度をあげることが必要です。そのた

めには、無理ない範囲で可能な限りの演奏活動を展開しながら、演奏技術の切磋琢磨を行

い、魅力ある音楽集団としての成田フィルを、様々な方面の人々に評価されるようになりま

しょう。

団員勧誘活動としては近隣各ウィンドアンサンブルへ積極的に声をかけましょう。団員募集

告知ポスター、ホームページの活用も有効です。見学者の殆どは団のHPをみて来団してい

ます。

そして成田フィルの基盤をより一層強固にするためにも、行政、JAO、各音楽団体、協賛企

業、客演ソリスト、エキストラの方々等々、人脈を大切にし継続・発展させることが肝要と思い

ます。

以上思いつくままに列挙しましたが、団の発展のために有用なご意見等、随時話し合いま

しょう。

2005年6月吉日 K.T