Post date: Feb 18, 2017 7:26:32 AM
石檄る(イワバシル)
雪解けの雫が軒先から落ちてきます
庭の残雪の合間にまた萌え出る若草
春待つあなたの喜びはいつも私の喜びでありました
あなたが此処にいないことがこんなにも不思議とは
古への何気ない歌がふと口をつくと
不意打ちのように涙があふれてきます
もう堪えることは止めてよいのです
世界が涙の海になり果てるまで泣いてよいのです
大切なことはいつも単純なことでした
あなたは私であり私はあなたであるのです
あなたはいつも私と共に私の裡にあるのです
また再生の春がめぐってきます
あなたの愛した春の魁のひかり
私の肩に裡なるあなたにそそぐでしょう
イワバシル
タルミノウエノサワラビノ
モエイズル
ハルニナリニケルカモ