音楽活動における練習量と技術力あるいは
表現力との関係について

フルート(K.T)

 我々アマチュア音楽家にとって、どれだけ練習すればよいか、またプロとの差は何処
にあるのか、常に切実な問題でありましょう。そこで目安となる具体的な数値目標を設
定することは意義深いことと思われます。
 以下は私なりの考えを数式にまとめたものでとりあえず『武田の公式』と仮称します。
これに類した論文や研究等ありましたらお教えくださると幸甚です。
では『武田の公式』を紹介いたしませう。
技術力算定と表現力算定の2つに分かれていますが簡単なものですのでどなたにも簡
便に扱えると思います。

Ⅰ『武田の公式』
(1)「技術力算定公式」
Skill= Day×(Hour/day)×(Leading・factor)×(1/1000) 
簡略表現 S= D・H・L/1000
(1000で除算するのは数値が大きくなりすぎないようにするためです)

(2)「表現力算定公式」
Expression= Skill ×Musicality
簡略表現 E= S・M
(ここに出てくる二乗は、真の表現には、技術力よりも音楽性が格段に寄与していると思
われるからで『武田の公式』の核心部分です)

Ⅱ使う場合の注意点
①年単位のステージで考えること。それぞれのステージ毎で計算しその総計を現在Skil
とします。後の計算例を参照してください。
②この公式にはLeading・factorとMusicalityという主観的なfactorが入っております。従っ
て出てくる結果には、使う方の判断で大分差があるでしょう。この他のfactorも考えられ
ると思います。使用される方がより客観性の高いものへと独自に改良されることを望みま
す。

Ⅲ用語説明
*Skilとはいわゆる演奏技術力です。
*Hour/dayは一日に平均して何時間練習するかの数値です。単位は時間ですので分
 は時間に換算すること。
*Dayは練習日数です。
*Leading・factorは指導者がいるかいないか、またその力量を表す係数です。
 独学の場合を1とし、1~10までの数値とします。真に優れた指導者に恵まれれは8~
 10の数値になるでしょう。 いわゆる町の音楽教室では2~3、音楽学校等システム化さ
 れた指導要領がある場合4~7を割り当てます。
*Expressionとは表現力、あるいは音楽として出てくる一番肝心なものです。
*Musicalityとは音楽性です。非常に曖昧な概念で数値化は難しいのですが0から5まで
 を割り当てます。
 0は残念ながら音楽に全く向いてない場合です。 
 音楽を鑑賞したとき、もし人生を変えうる感動を覚えたことがある方は2~4。
 5はミューズの女神が特別に微笑んでくれた例えばモーツァルト。
 一般的には1を割り当てます。


Ⅳ計算例
さてここで実際に計算をしてみませう。
①例として3歳から練習を始めて音大を経てプロとして活躍している35歳。

年齢3~1516~1819~2223~35計     
年数133413
Day300300300300
Hour/day2466
Leading・factor5567
Skill391843.2163.8264
Musicality1
Expression264

②大学等ではじめて楽器を手にして、趣味として音楽活動をしている35歳。

年齢3~1516~1819~2223~35計     
年数00413
Day300300300300
Hour/day0011
Leading・factor0036
Skill003.623.427
Musicality3
Expression243

③全く経験が無く30歳からはじめてレッスン等に通う35歳。

年齢3~1516~1819~2223~35計     
年数0005
Day300300300300
Hour/day0002
Leading・factor0003
Skill00099
Musicality3
Expression81

Ⅴその他
 如何でしょうか。皆様も上の表に様々な数値を入れて計算してみてください。
 第一の例でMusicalityを1として、第二の例では3としました。ひょっとすると英才教育を
受けたプロをアマが凌ぐことも可能な数値ではありますまいか。ただし、技術力の差は歴
然ですので我々アマチュアにとって練習時間の確保は音楽活動にとって必須のことであり
ましょう。
 尚、50歳以上の技術力算定には老化ファクターを加味すべきかなと思います。運動能力、
瞬発力、持続力等の衰えが顕著になり、課題習得速度が減衰していき、水準維持に練習
時間の多くが費やされるのではと思われます。

2007年1月3日 K.T
Comments